悟りは自我から無我への相転移

悟りは自我から無我への相転移。悟りを哲学、心理学、宗教、脳科学から解説します。

9)成長とそれを促進する理論・方法 9-0-0)成長とは

9-0-0)成長とは

今まで悟りについて述べて来ましたが、悟りは目的地(ゴール)ではありません。仏教は悟りへと至る修行(方法)を提示してくれますが、別の章でも述べましたが、悟り現象は仏教固有の現象ではありません。私は、悟りへの道は人一般の成長過程と同じだ感じます。つまり「悟りへの道=人の成長過程」として、仏教は心理学理論とその方法論だと感じるので、人の成長方法・理論をこの章で取り上げます。

私達は、悟る能力(仏性)を持っているが、人の人生の初期にわざわざ自我(意識)という、全体の内の一部分だけを受け取る「意識」を使って、人生をスタートさせて生きて行きます。何故なのでしょうか。自我は最初から無くてもいいのではないでしょうか。

それは、一から始めて「少しずつ成長する」のが「宇宙原理」だからです。宇宙のあらゆるものがそのようにして成長・進化して来ましたしこれからもそのようにして成長して行きます。