悟りは自我から無我への相転移

悟りは自我から無我への相転移。悟りを哲学、心理学、宗教、脳科学から解説します。

3)「意識」と「その三つの理論」 3-0)ユングの意識

3)「意識」と「その三つの理論」

3-0)ユングの意識

カール・グスタフ・ユング(1875年生まれのスイスの精神科医・心理学者)は、「自我=意識、意識=自我」という。自我は、心=脳の全体ではなく、心の内で「意識が扱える部分のみ」だという。ということで、自我=意識として、ここでは意識について考えて行きます。

なおユングは、意識(=自我)とは、「人間の「心」(意識+無意識=自己)に占める領域のうち、人間が「自分の思考や感情」として「自覚し得る部分」」のことです。「扱える」とは、「自分の思考や感情」として「自覚し得る」ということです。ユングは自我を心の中の一部分として捉えています。すると自我は脳の一部分でもあります。