悟りは自我から無我への相転移

悟りは自我から無我への相転移。悟りを哲学、心理学、宗教、脳科学から解説します。

2)自我と島皮質 2-1-3)デカルトからカントへ

2-1-3)デカルトからカントへ

デカルトは、自我、精神、意識を「能動性を持った心的実体」という。カントは、それを「ひとつの意識としてまとめている統一・総合の働き」という。カントは、デカルトの心(自我)よりも格段と細分化し明確化しています。やはりデカルトと比較すればカントが示した「認識」の定義はかなりレベルが高くなっています。

17世紀は、「科学革命」の時代と言われ、ニュートンやベーコンが開拓した自然探求と、ロックの政治思想で展開された経験論と、デカルトやスピノザなど人間主体の思想である合理論によって自然科学が大きく発展しました。その影響を受け、過去を根底から見直す動きが啓蒙思想が18世紀に花開きました。

余談ですが、このように個人と社会は共進化して行きます。