悟りは自我から無我への相転移

悟りは自我から無我への相転移。悟りを哲学、心理学、宗教、脳科学から解説します。

9)成長とそれを促進する理論・方法 9-0-2-1)成長と悟りの関係は

9-0-2-1)成長と悟りの関係は

上でも述べましたが、あらためて成長と悟りにはどのような繋がりがあるのでしょうか。自我(意識)(自己の統合拠点)が誕生して、その後自我という狭い通路を通して入って来た情報がどんどんと貯まって容器(意識・脳)を一杯に満たした時点が悟りです。

では自我に情報が一杯あればそれだけで悟れるかといえば、否です。その根拠は、統合情報理論にあります。神経回路(神経ネットワーク)が脳内に張り巡られれて、脳が一つの完全統一体(システム的な統一体系)に組織化されていなければならないのです。自我(意識)の元に様々な神経ネットワークが一つの脳内一大ネットワーク網として統合された体系でなければならないのです。言い換えると、脳内の全ての情報が一大ネットワーク網の中に納まっていなければならないのです。別の言い方をすれば、この時点で意識(自我)と無意識は同じ大きさ広がりになります。自我を拠点とした意識内の情報量=無意識内の情報量となります。意識(自我)=無意識(無我)です。