悟りは自我から無我への相転移

悟りは自我から無我への相転移。悟りを哲学、心理学、宗教、脳科学から解説します。

4)脳と前頭前野 4-5-1)個別的脳の発達

4)脳と前頭前野

4-5-1)個別的脳の発達

最初に「体の脳(脳幹、間脳、小脳)」が発達し始め、発達ピークは、0歳~5歳頃で、その間に生きていくために最低限必要な機能が発達します。勿論生まれる前から機能しているものもたくさんありますが。

次に大脳辺縁系が、それに続いて大脳新皮質(特に後半部分)が発達し始め、発達ピークは1歳~18歳頃と長期間を要します。しかし生後1 か月では、視床と体性感覚路で髄鞘形成が早期に開始されます。つまり自己の身体に関する情報処理能力は早期に成熟します。

最後に発達し始めるのが前頭葉で、5歳~20歳までの間にゆっくりと発達して、その発達ピークは10歳以降(思春期)です。

「他者の心を類推し、理解する能力」である「心の理論」を獲得するのは4歳頃で、それには前頭前野が発達し始める必要があります。また他者が発した音や視覚には反応する「上側頭溝」(他者の関心事に注意を払う)も機能していなければならないです。更には「下外側前頭前野」における「ミラーニューロン」(模倣神経細胞)は、自己が運動を行ったときにも、他者が同様の運動をしているのを見たときにも活動する神経細胞があります。

社会脳の発達

社会脳の発達

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