悟りは自我から無我への相転移

悟りは自我から無我への相転移。悟りを哲学、心理学、宗教、脳科学から解説します。

2)自我と島皮質 2-4-1-3)島皮質と時間

2)自我と島皮質

2-4-1-3)島皮質と時間

島皮質は、「過去と今現在と未来」を繫げる時間的結節点ともなります。例えば島皮質は、今現在身体に生じた進行中の痛みの知覚だけではなく、将来の痛み刺激の「予測」もします。不快(感覚)の予測が増大すると未来に向けて漠然とした不安(感情)を生じます。

余談ですが、時間の流れを主観的に意識しようとするときだけ島皮質の前部が活動します。また縁上回(頭頂葉の下頭頂小葉=角回+縁上回)の活性度と正確な時間感覚が正比例しています。時間に慣れる(単調な時間の流れ)ことで縁上回の活動が弱まります。この弱まる度合いが強い人ほど心の時間が歪んでいます。