悟りは自我から無我への相転移

悟りは自我から無我への相転移。悟りを哲学、心理学、宗教、脳科学から解説します。

2023-07-08から1日間の記事一覧

5)無意識と内向性 5-5)無意識的行動と不適応

5-5)無意識的行動と不適応 上で述べたように私達の行動のほとんどは無意識(自律分散処理、つまりプログラム通り)の下で行われています。無意識はある意味機械だから効率的経済的ですが、欠点(弱点)としては「過去に囚われる」ことです。というのは、無意識内容…

5)無意識と内向性 5-4)無意識と意識

5-4)無意識と意識 広い意味の意識(心全体、自己)には、意識している、しようと思えばできる部分(顕在意識)と、意識していない、意識できない部分(無意識、潜在意識)があります。心全体を100%としたら無意識が90%~95%以上を占めています。なお無意識とい…

5)無意識と内向性 5-3-2)瞑想と内向性と注意

5-3-2)瞑想と内向性と注意 瞑想とか坐禅をするとは、注意(意識)を心の中に内向させることです。瞑想(坐禅)とは、無意識裏に働く心(90%以上が無意識領域)をのぞき観察することです。瞑想すると神経伝達物質GABA(ガバ)の生産が促進されます。抑制性GABAは、脳・…

5)無意識と内向性 5-3-1)自律神経と前頭前野

5-3-1)自律神経と前頭前野 自律神経の中枢は、中枢自律神経線維網(中枢性自律神経)とも呼ばれ上部構造と下部構造に別れます。上部構造は大脳辺縁系の範囲を含め、前頭前野とも繋がっています。下部構造は、中脳から、橋、延髄孤束核までの範囲を含みます。 …

5)無意識と内向性 5-3-0)外向性と内向性

5-3-0)外向性と内向性 脳の新皮質の覚醒水準の高低が外向性と内向性を分けます。意識の覚醒水準が低ければ外向型となります。他方、内向型の人は、高い覚醒水準にあります。内向的な人は外向的な人に比べて、前頭前野の灰白質(神経細胞が集まる部位)が大きい…

5)無意識と内向性 5-2)自我意識(自意識、自己意識)

5-2)自我意識(自意識、自己意識) 自我意識(自意識、自己意識)は、身体的心理的自己を見る内向機能です。でも最初期は、他者が自分をどう見ているかを意識することから始まります。つまり「他者の目を意識」することから始まります。 自己意識(メタ認知機能)を…

5)無意識と内向性 5-1)「だるまさんが転んだ」

5-1)「だるまさんが転んだ」 今はほとんど見かけることがなくなった遊び「だるまさんが転んだ」を、私は、無意識内容(認知内容)をメタ認知する行為を遊び化したものだと考えています。 鬼がメタ認知(機能)で、後ろに居並ぶ子供達が無意識内容(無意識内容の情報、…

4)脳と前頭前野 4-5-2-3)メタ認知と前頭前野

4)脳と前頭前野 4-5-2-3)メタ認知と前頭前野 メタ認知能力の発達は、「行動主体としての自己」に気付く(自己意識の芽生え、自我の芽生え)ことから始まり、5~6歳頃から周囲の状況と自己の能力を比較することができるようになります。メタ認知機能の芽生えです。…